JABEE認定プログラム

 

気電子システムコース(昼間コース)の教育プログラムはJABEE認定されています。卒業時には卒業証書とともに「日本技術者教育認定機構認定プログラム」の修了証書が授与されます。

JABEEとは,Japan Accreditation Board for Engineering Education(日本技術者教育認定機構)の略称です。

JABEEは大学などの高等教育機関で実施している技術者教育プログラムが国際社会で必要とされる知識や能力の水準を満たしているかを審査,認定する外部機関です。その認定基準は技術者教育認定の世界的枠組みであるワシントン協定に準拠しています。詳細はJABEEホームページをご覧ください。

本コースの前身である工学部電気電子工学科では,学科の教育システムがJABEEに認定されるレベルのものであることを確認するために,平成13年度に他大学に先駆けてJABEE認定の試行審査を受けました。その後,より良い教育システム構築を目指して平成16年度からカリキュラムを改定し,JABEE認定の本審査を受けて電気電子工学科昼間コースの教育プログラムがJABEE認定技術者教育プログラムとして平成17年5月に認定されました。その後も,平成22年5月,平成25年5月,平成28年3月に継続認定されています。

本コースでは,より良い教育システムの構築に向けて教職員一同に力を合わせて取り組んでいます。学生諸君にはこの国際的に認められた教育システムにより実力をつけ,世界で活躍してくれることを期待しています。なお,教育システムの改善に向けての学生諸君からの意見・要望は,積極的にコース長まで申し出てください。

 

本コースが育成しようとする技術者像

本コースでは,「豊かな教養を持ち,高い倫理観と強い責任感を有し,地域社会・国際社会で活躍できる課題解決型技術者(研究開発型技術者)」の育成を目指しています。さらにこれらの科学技術者としての基礎教育を受けた学生が,大学院一貫教育を通じて専門分野の応用技術を修得することにより課題探求型技術者の育成につなげられることをコース全体の基本教育方針としています。

 

JABEE認定プログラム対象コース

JABEE修了証は,下記の対象年度およびコースを卒業時に発行されます。本コースの学習・教育目標およびJABEE等に関しては理工学部の履修の手引きをご覧ください。

卒業年度 対象コース(教育プログラム名)
H16-H20年度卒業生 昼間標準履修コース
(電気電子工学科昼間標準コース)
(電気・電子・情報通信およびその関連の工学分野)
H21-H23年度卒業生 昼間コース
(電気電子工学科日本技術者教育認定機構認定プログラム )
(電気・電子・情報通信およびその関連の工学分野)
H24-H26年度卒業生 昼間コース
(電気電子工学科日本技術者教育認定機構認定プログラム)
(電気・電子・情報通信およびその関連の工学分野)
H27-H32年度卒業生
(工学部)
昼間コース
(電気電子工学科日本技術者教育認定機構認定プログラム)
(電気・電子及び関連の工学分野)
R1-R3年度卒業生
(理工学部)
昼間コース
(電気電子システムコース昼間コース)
(電気・電子及び関連の工学分野)
R4-R6年度卒業生
(理工学部)
昼間コース
(電気電子システムコース昼間コース)
(電気・電子及び関連の工学分野)

 

 

JABEE認定プログラムを修了するには

本コースが設計したカリキュラムの履修を通して所定の科目の単位を修得し,本コースが定める学習・教育目標を達成することに加え,自身の単位修得状況をもとに学習・教育目標の達成度を継続的に点検することが必要となります。具体的には,卒業要件を満足するよう必修科目と選択必修科目の単位を修得することで,JABEE認定プログラム修了に必要な学習・教育目標を達成することができ,卒業の際にJABEEプログラム修了生になることができます。

 

JABEE認定プログラムを修了すると

国際水準を満たした教育プログラムを修了したことが認められ,国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。

 

本コースの学習・教育目標

本コースの学習・教育目標は上述した「コースが育成しようとする技術者像」を実現すべく,後述する「JABEEが技術者に求める知識・能力観点」を具体化した形で設定されています。

(A) 豊かな教養を持ち高い倫理観と強い責任感を有する技術者の育成

  1. 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養を持たせるため,人文・社会・生命科学等に関連した豊かな教養を視点の1つに据えることができる能力
  2. 技術が社会および自然に及ぼす影響・効果に関する理解や責任など,使命感と倫理観を両立させ社会と環境に対する技術者としての責任を自覚することができる能力
    などが,技術者としてあらゆる思考の根幹に備わっている。
(B) 地域社会・国際社会で活躍できる技術者の育成

  1. 文化や価値観を,自国からだけでなく他国の立場からも考えることができる能力
  2. 情報機器を駆使し,グローバル化社会で情報交換や情報収集ができる能力
  3. 論理的な記述力,口頭発表力,討議などのコミュニケーションの基本能力および国際的に通用できるコミュニケーション基礎能力
    により,技術面,文化面から情報交換と相互理解,交流ができる。
(C) 理工学基礎(数学,自然科学,情報技術)に関する知識と応用力を有する技術者の育成

  1. 代数学と積分学を中心とする数学
  2. 力学を主とする自然科学
  3. 情報機器を活用する情報技術に関する知識
    と,それらを応用できる能力を養うことにより,工学者が真理を探求する上での論理的思考力と解析能力および応用能力を身につけ,専門基礎の理解を容易にし,物理現象を根幹から捉え工学へと発展できる。
(D) 専門基礎(数理法則,物理法則)に関する知識と応用力を有する技術者の育成

  1. 基本的な数学分野,物理分野での基礎知識
  2. 電気電子系分野での基本知識などの数理法則や物理原理の理解に必要な専門基礎学力を有する。
(E) 専門4分野(物性デバイス,電気エネルギー,電気電子システム,知能電子回路)の基礎知識と応用力を有する技術者の育成

  1. デバイスや集積システムの要素技術に関する基本的知識
  2. 電力エネルギーやこれを制御するための基本的な知識
  3. 信号処理・制御に関するシステムに関係した基本的な知識
  4. 電子回路の設計・解析や知能的な回路網に関連した基本的知識
  5. 上記1~4に関する基礎知識の修得と実験演習を通して応用力を身につけている。
(F) 専門的課題についての創成能力および自律能力を有する技術者の育成

  1. 種々の科学・技術・情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力(構想力,種々の学問・技術を統合する能力,正解のない問題への取り組み方の学習)
  2. 自主的,継続的に学習できる能力
  3. 生涯にわたって自分で新たな知識や適切な情報を獲得する能力や批判的思考力
  4. 講義,卒業研究,実験,実習,演習等を通して,学習方法および自発的な学習習慣
    を身につけている。
(G) プロジェクト型研究遂行能力を有する技術者の育成

  1. 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力
  2. 自立して仕事を計画的に進め,期限内に終えることができる能力
  3. 他分野の人達との協力を含むチームワーク力,リーダーシップ力
    をPBL(Project− Base Learning)と呼ばれているような,チームでプロジェクトや,インターンシップの充実,企業との共同教育研究により身につけている。

 

 

JABEEが技術者に求める知識・能力観点

JABEEが技術者に求める知識・能力観点を以下に示します。

  1. .地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
  2. 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者の社会に対する貢献と責任に関する理解
  3. 数学、自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを応用する能力
  4. 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
  5. 種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
  6. 論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
  7. 自主的、継続的に学習する能力
  8. 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
  9. チームで仕事をするための能力

 

学習・教育目標と知識・能力観点a.~i.との対応

本コースの学習・教育目標とJABEEが技術者に求める知識・能力観点との対応を下記に示します。二重丸(◎)が主体的に対応しており,一重丸(〇)は付随的に対応しています。

 

授業科目と学習・教育目標との対応について

授業科目と学習・教育目標との関連・対応については,基本的にはシラバスにより確認することができますが,教養教育科目や一部の専門教育科目ではシラバスに記載されていません。本コースに設置されている全ての授業科目と学習・教育目標との対応については,下記のファイルからご確認頂けます。

 

学習・教育目標の達成度点検について

学習・教育目標の達成度点検については,教務システムにおける成績照会等から単位修得状況や評価結果を確認する方法に加え,半期ごとにセルフチェックチャートを使った達成度点検を実施することになっています。前期と後期の開始時に掲示板等で案内しますが,セルフチェックチャートの様式は下記のリンクからもダウンロードできます。

セルフチェックチャート自体を提出する必要はございませんが,実施後には決められた方法(MS Formsなど,掲示板等で案内します)で実施結果を報告してください。

徳島大学 理工学部理工学科 電気電子システムコース

〒770-8506 徳島市南常三島町 2 丁目 1 番地