カリキュラム概要
電気・電子に関する技術は,携帯電話,コンピュータ,家電,自動車,オフィス,製造業など広範囲の分野で使われており,使われ方も動作を制御する神経のような役割や,電波のように情報を伝える伝送路,あるいはエネルギー源など,さまざまな形で社会に役立っています。このように電気電子工学は今日の科学技術革新の中心的役割を果たし,急速に発展を続けている分野であり,このような広い分野で活躍できる技術者を育成できるようにカリキュラムが組まれています。
本電気電子システムコースでは,数学・物理・化学の理学と電気電子工学を融合的に学び,電子物性工学,電力工学,計測制御工学,通信工学,電子機器工学等,電気の発生と応用技術に関する教育を行うため,固体中の電子の物理現象や半導体を用いた電子デバイスに関連する「物性デバイス分野」の科目,これらを用いた電子回路の設計・解析及びコンピュータ等の知能をもつハードウエアとソフトウエア等に関連する「知能電子回路分野」の科目,コンピュータを用いた設計・制御にかかわるシステムや各種の情報処理と情報通信に関連する「電気電子システム分野」の科目,そして電気エネルギーの発生・輸送と,動力へのエネルギー変換・利用法に関連する「電気エネルギー分野」の科目,計4つの専門分野の授業科目が用意されています。
さらに下の「取得できる資格」にあるように,電気主任技術者や無線従事者等の国家資格に関連する科目もあります。
みなさんも多種多様な活躍の場がある電気電子工学を学び,本コースで得た知識・能力を生かして,将来先輩方に続いて社会の発展に貢献しましょう!
実験・実習科目
1年次
- STEM演習
- 電気電子工学入門実験
2年次
- 電気電子工学基礎実験
- プログラミング基礎
3年次
- 電気電子工学創成実験
- 電気電子工学実験1
- プログラミング演習
- マイコンシステム設計
4年次
- 電気電子工学実験2
- 電気電子工学実験3
- 電気エンジニアリングデザイン演習
- 卒業研究
取得できる資格
電気電子システムコースでは必要な科目の単位を取ることで以下の教員免許,国家資格が取得可能です。詳しくは入学年度の理工学部履修の手引きをご覧ください。
- 教員免許(高等学校教諭一種免許状(工業))
- 電気主任技術者
電気主任技術者の資格は権威があり,電力会社をはじめ一般の会社で電気設備の施工・運転・保守などに従事するために要求される資格で,卒業後しばしば必要になります。電気主任技術者は第1種,第2種および第3種の3種類があり,それぞれ取り扱うことのできる電圧の範囲が異なっています。これらの資格を得るには,電気主任技術者国家試験(電験)を受ける方法と実務経験による方法があります。実務経験によって資格を得るには,大学(学部)在学中に定められた科目の中から基準以上の単位を修得する必要があります。そして卒業後に,定められた内容の実務を定められた年数以上の経験を積めば,申請により資格を得ることができます。
- 第一級陸上特殊無線技士
- 第二級海上特殊無線技士
- 技術士(一次試験科目の免除:昼間コースのみ)
- 第二種電気工事士(筆記試験の免除)
JABEE対応
JABEE認定プログラムの対象は2024年度入学生(2027年度末卒業生)まで
電気電子システムコース(昼間コース)の教育プログラムは平成16年度(2004年度)よりJABEE認定されています。卒業時に卒業証書とともに「日本技術者教育認定機構認定プログラム」の修了証書が授与されます。JABEEとは,Japan Accreditation Board for Engineering Education(日本技術者教育認定機構)の略称です。
JABEEは大学などの高等教育機関で実施している技術者教育プログラムが国際社会で必要とされる知識や能力の水準を満たしているかを審査,認定する外部機関です。その認定基準は技術者教育認定の世界的枠組みであるワシントン協定に準拠しています。入学生の皆さんにはこの国際的に認められた教育システムにより実力をつけ,世界で活躍してくれることを期待しています。本コースでは,より良い教育システムの構築に向けて教職員一同に力を合わせて取り組んでいます。